アスティマのピークフロー測定とは?
アスティマの管理で、ピークフロー測定は、気道の状態を数値で把握するためのシンプルで効果的なツールです。これは、肺から空気を最大限に速く息を吐いたときの速度を測る方法で、症状が出る前に気道が狭まり始めていることを教えてくれます。特に、自分では症状に気づきにくい人や、夜中に息苦しさを感じる人にとって、この測定は命を救う可能性があります。
ピークフローメーターは、1950年代に開発され、1990年代から世界中で広く使われるようになりました。2023年のグローバル・アスティマ・イニシアティブ(GINA)ガイドラインでも、スピロメトリーが使えない場合や、自宅で日常的に状態をチェックしたいときに、ピークフロー測定は重要な役割を果たすと明確に推奨されています。
毎日、いつ測るのが正しい?
ピークフローを正確に追跡するには、測定のタイミングと方法がとても重要です。まず、毎日少なくとも2回、同じ時間に測る必要があります。朝起きた直後と、夕方の6時から8時の間が理想です。朝は肺の機能が自然と低下しやすい時間帯なので、この時間に測ると、気道の変化がはっきりと現れます。
測定は、必ず同じメーターを使いましょう。違うメーカーのメーターでは、数値が大きく変わることがあります。また、毎回、全力で息を吐くことが必要です。軽く吹くと、正確な値が出ません。1回だけではなく、3回測って、その中で最も高い値を記録します。3回の数値が大きく違う場合は、ちゃんと息を吐けていない可能性があります。そのときは、もう一度やり直しましょう。
自分の「ベスト値」をどう決める?
ピークフローの数値は、人によって大きく異なります。20代の健康な人でも、60代の高齢者でも、同じ数値が「正常」とは限りません。だから、自分の「ベスト値」を知ることが、すべてのスタートです。
ベスト値を決めるには、アスティマが安定しているとき(つまり、咳やゼイゼイ、息苦しさがないとき)に、2〜3週間、毎日朝と夕方に測定します。その中で、最も高い数値が、あなたの個人的なベスト値になります。たとえば、朝に450、夕方に460、また朝に455、夕方に465と出たら、465があなたのベスト値です。
このベスト値は、年齢や身長、性別で予測される「平均値」とは関係ありません。あなたの体が、どんなにうまく機能できるかを示す、唯一の基準です。子供の場合は、成長とともにベスト値も変わります。半年から1年ごとに、再測定する必要があります。
グリーン・イエロー・レッドゾーン:行動の指針
ピークフローの数値は、自分のベスト値の何パーセントかで、3つのゾーンに分けられます。これを「トラフィックライト・システム」といいます。
- グリーンゾーン(80%以上):あなたの肺はよく動いています。普段通りの薬を続け、日常生活を過ごしてください。
- イエローゾーン(50%〜79%):注意が必要です。この範囲に入ると、気道が狭まり始めているサインです。20〜30%下がった時点で、アスティマの発作が起きる前兆と見なされます。すぐに、医師が指定した「レスキュー薬」を吸入し、測定を1日2回以上に増やしてください。
- レッドゾーン(50%未満):緊急事態です。これは、命に関わるレベルの気道閉塞です。直ちにレスキュー薬を吸入し、救急車を呼ぶか、すぐに病院へ行ってください。このゾーンでは、数時間で状態が急変する可能性があります。
このゾーンの使い方は、医師と事前に決めておく必要があります。多くの患者が、イエローゾーンに気づかず、レッドゾーンに突入してから病院に行くため、予防が遅れます。毎日の記録があれば、変化に早く気づけます。
どのくらいの頻度で測ればいい?
測定の頻度は、アスティマの重症度によって異なります。
- 軽度で安定している人:週に2〜3回、症状が出たときだけ測れば十分です。
- 中等度〜重度、または不安定な人:毎日、朝と夕方の2回は必ず測ってください。特に、薬の変更や季節の変わり目、風邪をひいたときには、1日4回測るのも有効です。
- 過去に重い発作を経験した人:8週間以上、毎日2回測定して、自分のパターンをしっかり把握しましょう。
記録は、手帳でも、スマホのカレンダーでも構いません。大切なのは、数値とその日の体調、薬の服用状況、風邪や花粉の有無を一緒に書き留めることです。これにより、何が原因で数値が下がったかが、後でわかります。
ピークフロー測定の限界と注意点
ピークフローはとても便利ですが、完璧なツールではありません。まず、メーターの種類によって数値が違うことがあります。だから、一度決めたメーターは、ずっと同じものを使い続けましょう。病院の診察のときも、必ず持参してください。
また、ピークフローは、気道の「広さ」だけを測ります。肺の炎症や、粘液の量まではわかりません。だから、症状(咳、ゼイゼイ、胸の圧迫感)と数値を両方見ることが大切です。数値が正常でも、息苦しさがあるなら、それは無視できません。
医療機関では、スピロメトリーの方が正確です。しかし、自宅で毎日使えるのは、ピークフローメーターだけです。だから、スピロメトリーがなくても、ピークフローは「あなたのためのリアルタイムの肺のレーダー」なのです。
実際のケース:どうやって活用する?
埼玉県で暮らす45歳の男性は、アスティマで5年間、毎日朝晩のピークフローを記録してきました。ある朝、いつも480だった数値が410に下がりました。症状はまだありませんでした。彼は、医師と事前に決めた「イエローゾーン」の対応を実行。レスキュー薬を吸入し、その日の夕方にも測定。420に上がりました。翌日も440と回復。発作を防げました。
彼は、この測定を「自分だけの警報システム」と呼んでいます。数値が下がったとき、誰かに「大丈夫?」と聞かれる前に、自分自身で対処できる。それが、ピークフロー測定の本当の力です。
今すぐできること
もし、あなたや家族がアスティマで、まだピークフロー測定をしていないなら、今すぐ始めてください。
- 医師に、自分のためのピークフローメーターを処方してもらいましょう。
- アスティマが安定している時期に、2週間、朝と夕方に毎日測定。
- 最高値を「ベスト値」として記録。
- 医師と、グリーン・イエロー・レッドゾーンの行動計画を一緒に作る。
- 毎日、測定結果と体調を記録し、週1回見直す。
ピークフローは、薬を飲むだけでは見えない「肺の声」を聞かせてくれます。毎日2分、あなたの呼吸を守る習慣にしましょう。
ピークフローメーターはどこで買えますか?
病院や薬局で処方してもらえます。医師が「アスティマ管理用」として指示すれば、保険適用で購入できます。市販の安価な製品もありますが、医療用のものと数値が異なるため、必ず医師と相談して、同じ機種を長く使い続けることをおすすめします。
子供でもピークフローは使えますか?
はい、5歳以上の子供なら、正しいやり方を教えることで使えます。ただし、子供のベスト値は成長とともに変わります。半年から1年ごとに、再測定して更新してください。親が一緒に測定の手伝いをし、記録をつけることが大切です。
ピークフローが下がったとき、すぐに薬を飲んでもいいですか?
いいえ、必ず医師と事前に決めた「アクションプラン」に従ってください。イエローゾーンなら、レスキュー薬を1〜2吸入。レッドゾーンなら、直ちに救急対応。勝手に薬を増やしたり、減らしたりすると、かえってリスクが高まります。計画を事前に作っておきましょう。
天候や季節でピークフローは変化しますか?
はい、特に寒い日、乾燥した日、花粉が多い日、空気の汚れている日には、数値が下がりやすくなります。記録に天候や環境を一緒に書き留めると、自分の体の反応がわかり、予防がしやすくなります。
ピークフローを記録するアプリはありますか?
はい、日本でもいくつかのアスティマ管理アプリが利用可能です。ただし、アプリのデータは医師に共有できるか確認してください。手帳に書くよりも、アプリの方が記録しやすいと感じる人は多いですが、数値の正確さと継続性が最も重要です。
yuki y
1月 21, 2026 AT 20:27めんどくさがりでも続けられる方法教えて!
JUNKO SURUGA
1月 22, 2026 AT 06:39花田 一樹
1月 22, 2026 AT 18:00症状がなくても数値が下がるって、実はもっと多くの人が気づいてないだけだと思う。
Ryota Yamakami
1月 23, 2026 AT 01:58Keiko Suzuki
1月 24, 2026 AT 07:55Hideki Kamiya
1月 24, 2026 AT 18:34スピロメトリーの方が正確なのに、わざと安価な機械を売って、毎日測らせている。薬の売上を上げるための仕組みだよ!😂
EFFENDI MOHD YUSNI
1月 25, 2026 AT 17:09JP Robarts School
1月 26, 2026 AT 06:57あの時、花粉が酷くて、空気清浄機を2日間切ってたんだよな…
Moe Taleb
1月 27, 2026 AT 19:34